しかし、毎年コンチャ・バルガス先生が話すのを聞いているうちになんとなくアンダルシア方言の特徴がわかってきました。
ちゃんと整理・分析しているわけではないですが、生半可にでも知っていると良さそうな事を書いておきます。
もっとちゃんとまとめてからにしようと思ったけど、そうすると時間かかりそうなので書いちゃいます。
※「スペイン語の基本的綴りが読める人」向けを前提として書いた記事です。
※※アンダルシアのスペイン語に詳しい方なら多分常識的な内容。
※※※アンダルシア地方といっても、そのなかでも地域差があると思われます。もっと特殊な方言もあることでしょうが、それは今後の課題ということで。
※※※※地道に更新中
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アンダルシア方言の特徴を簡単に箇条書きにしてみるとこんな感じ。
(1)語尾のSは発音されない。
(2)母音の後で子音の前のSも発音されない。
(3)ZもSと同じ発音
(4)語尾のdは発音されない。
(5)母音の後で子音の前のDも発音されない。
(6)母音と母音に挟まれたDも発音されない。
(7)その他(未整理)
ひとつひとつ例をあげておきます。
(1)語尾のSは発音されない。
これはスペイン語を全然しゃべれなくてもフラメンコをやっている人は案外知っています。
Vamos→Vamo
のように聞こえます。
(2)母音の後で子音の前のSも発音されない。
何故だか(1)を知っていてもこの(2)は知らない人が多いように感じます。
Hasta→Ha'ta
上の例だと「アッタ」みたいな感じにSが詰まったように聞こえます。
表記はこれでいいのかわかりませんが、「詰まった音」を「’」で表現してみました。
(3)ZもSと同じ発音
スペイン語には日本語のサ行音にあたる音が2種類あり、舌をかむかまないの違いがありあります。
でも、アンダルシアの人や中南米の人は舌をかまないで全部発音するのでZa
CeCiZoZuがSaSeSiSoSuと同じになります。
私の持つ辞書によるとこの発音の仕方をSeseoというらしい。
具体的に言うと、
Azul→Asul
のように聞こえます。
また、(1)の原則と合わせて
Zapatos→Sapato
という事にもなります。
(4)語尾のdは発音されない。
Ciudad→Ciuda
(5)母音の後で子音の前のDも発音されない。
Madre→Mare
Piedra→Piera
(6)母音と母音に挟まれたDも発音されない。
Adelante→Aelante
Granadino→Granaíno
この母音に挟まれたDは、常に消えるわけではない。
次の例ではDが消えない。
Pudiera→Pudiera
この例の場合もしもDが消えると前後の母音が繋がってPuieraになりますが、スペイン語にこの-uie-の3重母音は無いようです。
(7)
Para que→Pa'que
このraがどういう時に消えるのかまだよく知りません。
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私なりに思うのは、いわゆる普通にスペイン語として習う「カステジャーノ」で強く発音されない音がアンダルシア語では消えてしまう傾向があるかな、てこと。
例えばMadridは日本語ではマドリードとはっきり語尾の「ド」が発音されますがスペイン語だと普通に語尾のdは小さく発音されます。
でもスペイン語を知らない人が「マドリー」と言っていると大体今度は「マ」が強くなってスペイン語から遠のいていたりする。
発音の例はおいおい加えていきます。
記事更新履歴
(2006/08/27)項(7)未整理のまま追加
(2006/06/01)項(6)更新
(2006/04/06)新規作成