なんとなく出さないままになっていました。後でちょっとずつ書き加えることは出てくると思いますが、とりあえず公開します。
私は札幌にあるサークルでバイレ・フラメンコを続けています。
そして他の記事で書いているように、最初にバイレを習い始めたのは、東京在住時でした。
この間に大きな環境の変化がありました。その変化について、とくにこれからバイレをやってみようかなー、って思っている人の参考になるかもしれないので書こうと思ったのです。
私自身はあまり教室を転々と…はしていないのですが、教室の方が変化してしまったという、そういう展開。
(序)バイレを始める以前の私
踊りは子供の頃からやりたかったのですが、経済的理由などから習えませんでした。
大学の美術部はとても自由で何をやってもいい場所でした。実は高校の「体育でやる創作ダンス」に不満を持ったままだった私は、大学の同級生と一緒にダンス活動をほんの・数ヶ月ほどやっていました。内緒ね、内緒。
その時大学のサークルにフラメンコ同好会があって、踊りを見たことがあります。先生役の方に「今度教えてくださいね〜」って頼んだのも憶えています。しかし直後、足を怪我して踊りどころじゃなくなってしまいました。
だから、「大学のサークル・同好会」という形でのバイレはしそこねました。やってみたらどんなだったかな?
では、私が通った順に。
@コミュニティセンターにある外部教室
最初は「青山ベルコモンズ」にあった「青山ヘルシィスタジオ」のフラメンコクラスに通いました。
当時私は就職したてで、就職後半年も続く研修期間が終わった時、私が「フラメンコやりたい」と言っていたのを覚えていた同期生が、「ここで習えるよ」とお稽古情報の雑誌を持ってきてくれたのです。それで同じ寮の人と二人で見学に行きました。
そのフラメンコクラスの先生は、K・S先生。彫刻のように美しく、細い足でなんであんな音が出せるのだろう。と思った事を覚えています。それと、カスタネットを手に取り、音の説明をしていたこと。「タ、リラ」って言ってたねー、って一緒に行った人と話したのを思い出します。
このクラスに通いだしてすぐにK・S先生は留学のため辞められました。その後、ベレン・マジャが来日するとK・S先生のコメントがメディアに必ず載るので、懐かしい思いで読んでいます。
その後、S・H先生、I・T先生と担当が替わりました。本部の舞踊団員で私と同年代の方々ですが、子供の頃から踊っていて既に一流の技術を持った方々でした。結果的に3人の先生に習い、さらに時々その代理の舞踊団員のかたがたに習いました。
この頃、毎週新しい生徒が何人も入ってきていたように思います。
テレビでバルセロナオリンピックの映像が流れた後らしかったけど。
音源はいつもはテープ、たまに本部からギターの先生が来て生ギターを聴くことがあるようでした(私は仕事が忙しく休みがちだったせいか一度しか生ギターで授業受けてません)。
このコミュニティセンターは或る時、思いがけない理由で閉鎖になりました。フラメンコの生徒は多かったのですが、全体としての経営が傾いていたそうです。せっかく始めたフラメンコを続けたかった私は本部教室に移ることにしました。
長所:気軽に始められました。バックに大きな教室があるので、教え方はしっかりしています。場所が良かったせいか、雑誌モデルさんも生徒に居たり。華やかな教室でした。
短所:一クラスの生徒が多すぎたかも…
A大きな教室の本部
そして私は身の程知らず!にも高円寺の本部教室に通うようになりました。日本でフラメンコをやっている人なら必ず知っていると思われる小松原庸子先生の教室です。
当時先生はもう60歳くらい。しかし日本人離れした美貌と存在感は健在でした。
私自身はK・K先生に主に習いました。
この教室は、専属のギターの先生が居ること、常にスペイン人アルティスタが教室を出入りしていてかなり環境は素晴らしかったと思います。
やっている振りの内容は@の教室と基本的に一緒でしたが、より厳しく教えられ、また居残りして練習もしました。
高校生の子〜熟年まで幅広い人達と練習をしました。
発表会にセビジャーナスで初めて出たときの苦労(沢山怒られる)など、今では懐かしい。
この教室での思い出は書ききれません。あの頃のみんな、どうしてるかなあ。
しかし東京を離れることになり辞めてしまいました。
長所:生ギターで練習できる。練習メソッドが確立している。発表会ですらスペイン人ゲストのカンテがついていた。
短所:プロを目指すはたち前の若い子と練習する事もあり、ちょっとついて行けない面も。それに小松原先生本人に習う機会も少なかったのはやはり教室が大きい、先生が有名だから忙しい、という事の一面でしょう。
B若い先生の小さな教室
北海道に戻ってしばらくは、バイレをやらずに居ました(スペイン語にはまってました)。
でも、フラメンコ自体とも疎遠になってしまったのがさびしいのと運動不足を感じ、再開しようと思って入ったのが札幌の
「フラメンコサパトス」
でした。
当時は貸しスタジオ使用でした。
入ってすぐに稲積先生が現在のスタジオを開設、移転しました。
セビジャーナスの踊り方が全く違い、目が点に。
流儀も全然違い、「フラメンコという名前だけ同じで、違う踊りなのか…」と思いました。
私とは別に、やはり東京の教室でバイレを始めたっていう人が他に居たのですがその人はやはり以前習った教室と違うところが難しいと言いながら踊り方を変えていました。
私自身困惑する面も多々あったのですが、段々慣れていったように思います。
短所:ギターの音が全く無い中での練習が続いた。スペイン人アルティスタと接する機会が減った。先生自身が勉強中で迷いを持っていた面もある。
長所:気軽に続けられそうな感じ。*プロを目指したい人も居たようなのは後で気付きました。
Cサークル
踊り手として期待され、まだ39歳の若さだった稲積恵子先生の突然の死(一部・ネットに亡くなったときの年齢「40歳」と出ていますが、39歳と半年です)後、生徒達がスタジオを受け継ぎ、サークル形式で自主運営をして続けることになりました。
現在は山本将光先生が東京から出張して授業をしてくれています。
先生が来るときだけ、とはいえ、ギターの音を聞いて練習できる。
数で説明されても理解できない私にとっては嬉しい。それと山本先生は小松原の舞踊団出身であったので、私は再度「1から出直し」をすることとなりました…昔これ言われたなあ、って思うけど、違うこと何年もやったあとだと、初めてやることと一緒なの。もう。
長所:サークル形式になってから逆に練習時間が増えた。増えた内容は基本練習。
短所:なかなか新しい人が入らない。全くの初心者でも受け入れているのですが。ちょっとはやったことのある人のほうが入りやすいかもしれません。
■形態の違い・通いやすさ
@コミュニティセンターにある外部教室(Aの外部教室)
A大きな教室の本部
B若い先生の小さな教室
Cサークル
バイレ・フラメンコを始めたころには想像もしなかったけど4種類もの形態を体験しています。どこが一番いいとも言えないけど。今が一番気楽っていう面はあります。練習したいときにスタジオに行けるし。勿論自分が大好きな先生に習えればそれが一番。でも教室の形態にもいろいろあるわけです。
一般的には最初バイレを習いはじめる時は@のような、コミュニティセンターへ行かれる方が多いんじゃないかと思います。私もそうだったわけですが。大体は便利な場所にあると思います。意外と「通いやすい場所」というのは大きなポイントなのですが・でもコミュニティセンター系は人数が多すぎたり、先生が何度も代わったり…が嫌だったら本部に行ってみるのもいいですよ。
大きな教室ならば間違いないかというとそんなこともありません。
私自身はたまたま・運良く・良い環境の教室には入れたと思うけど下っ端だったので(笑)環境を生かしてはいなかったと思います。
あと、たまたまその先生が古くからその地方でやっていて結果教室が大きいということもあります。先駆者として素晴らしいかもしれませんが、習いに行く場合は独立したお弟子さんの教え方が自分に合うかもしれません。それは見学とか体験、してみないとね。
若い先生の教室は先生の結婚・出産などの変化もあり、教室の様子が一定しない面もあります。代教も育っていない場合もあります。伸び盛りの素敵な先生かもしれないけどそのような面も予想した方がいいです。まあ、好きになれば習いに行けば良いですが。予想を越えた事態も起こるから。
サークルというのは最初は思いつかないかもしれません。
でも、しっかりした先生がバックについていれば仲間同士で楽しく続けられると思います。練習場所の確保、運営を自分達でやらなくてはならないのですが人数が揃えばクリアできるでしょう。「面倒をみてもらう」「習う」より自分で「練習する」つもりで居ないとならないですがマイペース人間にはこれが向いてる(→私)。
メンバーがなかなか増えないものらしく、これが欠点。
■東京と札幌(地方都市)の違い。
教室探しをするときに教室の数が違う、という差は強烈にあります。
東京に居てもやはり家から遠いところの教室はあんまり行けないし、必ずしも簡単に自分の好む先生の教室が見つかるわけではないけど、札幌とは比べ物にならない数の選択肢があります。
札幌(北海道で、ともいえる)でバイレ・フラメンコをやろうとすると、必ず出てくる問題はギタリスタが足りない事(カンテはさらに居ませんが…)。東京ならば必ずギターつきレッスンが受けられるというわけでも無いのですが、ギター付きの教室を探しても見つからない、ということは無いようです。
教室を変えると全然違う内容でびっくり、というのはよくあることかもしれません。
札幌の先生同士だとあまり違うことも無いようですが…他の地方から来た人が教室を探すときは割り切りも必要でしょう。
札幌のバイレの先生はほぼ皆同じ先生の教室から出ているのですが同じ先生の癖を受け継いでいるともいえ、別系統の教室がもっとある方がいいかと思います。札幌の踊りの「傾向」ができちゃっているかも。これは他の地方でも起こり得ることです。東京だと「大御所」とされる先生だけでも何人も居るしそういった意味でも選択肢は広いでしょう。
ただ、最近は札幌も教室によって足が得意な先生、クラシコ系の綺麗な踊り方が得意な先生、など選択の幅は増えてきています。私の通う「フラメンコサパトス」もサークルという形ではあるけど、「プロとして月に何度も東京の舞台に立つ踊り手」の先生がギターつきで教えてくれるという特色があります。
最後ちょっと宣伝になっちゃったかもしれませんが、とりあえず私の狭い経験とそこから思いついたことを書きつらねてみました。
関連記事:
フラメンコサパトス←私が通っているサークル。練習スタジオ有
http://saloncillo.seesaa.net/article/7104307.html
フラメンコの続け方-基礎が無かったから体作り編
http://saloncillo.seesaa.net/article/108823475.html
他、リンク:
フラメンコサパトスのブログ
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